インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
テーマ4「中央銀行:リスク資産へ選好を強める」
新型コロナウイルス問題により、投資家は安全資産である米ドルへの選好を強めています。ただし、中央銀行の長期的なトレンドは「通貨の分散」であり、米国政府の債務増や政治的な不確実性の増加により、米ドルに変わる通貨の検討が進んでいます。また、厳しい市場環境下にもかかわらず、中央銀行は、株式などのリスク資産へのエクスポージャーを拡大するなど、資産分散化のための長期戦略を継続します。
【レポートからのポイント抜粋】
・コロナ危機により一時的な米ドルへの選好が見られるが、準備金における脱米ドル化の動きは継続の見込み
・中央銀行は、準備金におけるリスク・アセット(株式や非流動性資産など)の取り込みを引き続き、重要視
<過去10年で中央銀行の準備金は大きく変化>
・米ドルへの配分比率は2015年の65%から、2020年の61%へ継続的に下落。増加しているのはディフェンシブ資産としての日本円、IMFの国際通貨バスケットに加えたれた中国元
・現在、約半数の中央銀行が中国元を保有しており、戦略的な配分は継続されるとの回答。一方、危機時における中国元の換金性への懸念から、先進国の中央銀行における中国元へのシフトは鈍い
・米ドルからの分散化は進むと思われる一方、米ドルが主要な準備通貨であるとの声も引き続き強い
<株式などリスク資産の取り込みの広がり>
・資産クラスとして増加の傾向が見られるのは、社債、モーゲージ債券、株式などのリスク資産
・2012年頃より、先進的な中央銀行は株式へのアロケーションを開始。過去5年で約3割の中央銀行が株式の保有比率を増加させており、約4割の回答者は株式はコアな資産クラスになると回答(特にヨーロッパでその回答が多い)
・政府への資金援助に責任がある中央銀行では、株式は魅力的な投資対象と見られている。中央銀行の準備金の総額が拡大している中、いくらかの株投資を受け入れるリスク・バジットが存在
<株式ETF投資の増加>
・ETFによる株式への投資が進展(株式に投資をしている中央銀行の69%がETFを利用)
・中央銀行にとって、ETFは、流動性、高い分散効果、取引のしやすさ、コスト、公平性などの点で優れているという見解
・コロナ危機を経て、ETFの危機時における流動性への懸念は後退。今後も中央銀行の目的達成の手段としてETFの活用が進展する見込み
詳細はレポートを御覧ください。
第8回目となるインベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディでは、83のソブリン・ファンドと56の中央銀行における、139名の投資責任者、資産クラスの責任者もしくはシニア・ポートフォリオ・ストラテジストを対象に調査を行いました。調査対象となった運用資産総額は19兆米ドルに上ります。
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インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
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C2020-08-153
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