インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
テーマ3「金:市場の混乱の中の希望の光」
市場のボラティリティの高まりと政府債務の増加により、ポートフォリオにおける金の保有比率は高まっています。金はインフレリスクやテールリスクをヘッジする効果が見込め、他資産との相関が低いことから、中央銀行において伝統的な資産クラスの一つです。また、直近では、マイナス利回りの債券の代替資産として、流動性の高い金への人気が高まっています。
【レポートからのポイント抜粋】
昨年同様、ソブリン投資家と中央銀行の両者が、金への選好を高めている。背景は、「他資産との相関の低さ」という伝統的な理由に加え、コロナショックによる「政府債務の増加」や「マイナス金利の広がり」にある。特に中央銀行では、マイナス金利となった債券の代替としての金の魅力が高まっている。
<中央銀行>
・中央銀行の金保有比率はポートフォリオ全体の4.8%であり、先々も増加の傾向と考えられる。
・金の保有を増加させた中央銀行の8割は、米ドル資産からのアロケーション変更と回答している。この米ドルからのシフトの傾向は、新興国でより顕著である。
・金の取引市場は流動性が高い。一方、中央銀行の保有の多くを占める地金(金ののべ棒)の売買には、「政府の承認プロセスが求められる」という流動性に関する固有の問題がみられる。
・現在は一部の中央銀行しか利用していない金ETFについて、多くのポジティブなコメントが見られる(流動性が豊富、貴金属取引銀行(ブリオンバンク)の信用リスクの影響を受けない、政府承認のプロセスが必要ない等)
<ソブリン投資家>
・ソブリン投資家の金保有比率の水準は、中央銀行と比較して大幅に低い。戦略的アロケーションに金を含めている投資家は15%程度、実際に金投資をしている投資家はごく一部。
・ただし、金のインフレ・ヘッジやテール・リスク・ヘッジという特性が注目され、ソブリン投資家は金への選好を高めている。また、危機時におけるスワップ取引による金の現金化のしやすさも、その魅力として挙げられている。
・換金性や取引コストのメリットから、金先物、金ETFへのシフトが見られる(先物やETFを利用している投資家は、前年比+80%増加)。
詳細はレポートを御覧ください。
第8回目となるインベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディでは、83のソブリン・ファンドと56の中央銀行における、139名の投資責任者、資産クラスの責任者もしくはシニア・ポートフォリオ・ストラテジストを対象に調査を行いました。調査対象となった運用資産総額は19兆米ドルに上ります。
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●(日本語版)インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
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インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
当資料は、一般もしくは個人投資家向けに作成されたものではなく、機関投資家向けのものとなります。情報提供を目的として、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社(以下、「弊社」といいます。)が、英文でリリースされた”Invesco Global Sovereign Asset Management Study 2020”を解説するために作成された英語コンテンツの一部を翻訳して作成したものであり、法令に基づく開示書類でも投資勧誘を目的としたものでもありません。翻訳(または抄訳)には正確を期していますが、必ずしも完全性を保証するものではありません。また、抄訳の場合には、原資料の趣旨を必ずしもすべて反映した内容になっていない場合があります。また、公表されたデータ等に基づいて作成されたものですが、過去から将来にわたって、その正確性、完全性を保証するものではありません。
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