インベスコ・グローバル・ファクター・インベスティング・スタディ 2022

テーマ１では、最近の市場ボラティリティの上昇を受けた各ファクターのパフォーマンスと、投資家心理に与えた影響に焦点を当てます。 多くの場合、不安定な環境において、ファクター・アプローチの強みを示したものとなりました。そのため、投資家が経験を積むにつれ、ファクター投資への配分が増加する傾向があることが分かりました。

テーマ 2 では、ファクター投資とESGとの関係を解説しています。ファクターは、ESG を実装する上で、パフォーマンスを維持するための重要なツールと見なされるようになりました。 ファクターを活用して ESG 目標を達成できると考える投資家は2018 年時点では全体の半分以下でしたが、今回の調査では3 分の 2に上りました。しかし、方法論に関するコンセンサスの欠如が依然として実装の障壁となっており、回答者はこの分野のさらなる研究を求めています。

テーマ３では、ファクター投資が債券投資においてどのように、どこで活用されているかを調査します。 現在、債券におけるファクターの適用に対する信頼度は高く、債券の強気相場が終焉を迎える可能性があることによって、債券ファクターへの需要が高まっていることが示されました。特に、ファクターはボラティリティ管理や収益源泉の多様化に役立つと考えられています。 このテーマでは、投資家がパッシブとアクティブの両方の債券戦略を実行するためにファクターを活用していることにも注目し、ファクターが債券ポートフォリオのさまざまな部分においてどのように広がっているかを探っています。

テーマ 4 では、ファクター投資の実装へのアプローチを探っており、ここでは現在ファクター投資家の 5 分の 4 が時間の経過とともにファクターウェイトを調整していることがわかりました。 これは、景気サイクルを通してファクター間のパフォーマンス格差が生じることや、ポートフォリオ全体でエクスポージャーのバランスを取ろうとすることなどが動機となっています。 多くの投資家が戦術的配分と戦略的配分の両方にファクター戦略を活用しており、この区別が戦略選択において重要な役割を果たしていることに注目しています。ファクターの純度が戦術的配分に活用される戦略にとって考慮すべき重要な事項であるのに対し、長期的な戦略的配分の一部として活用される戦略においては対ベンチマークのパフォーマンスがより重要です。