不動産エクイティ証券/デット証券 マーケット・インディケーター(2023年3月末基準)
![Global_Indicators_1Q23_JP](/content/dam/invesco/jp/ja/images/hero-image/2496x936/RealEstate(2496x936).jpg)
要約
- 2023年1-3月期の上場不動産証券は、米国、欧州、アジア太平洋の各地域・セクターにわたり、推定正味価値(NAV)に対して2桁のディスカウント水準で取引を終了しました。
- 上場不動産企業のファンダメンタルズにより引き続き住居や産業施設セクターが選好される一方で、オフィスや小売施設が依然として厳しい状況となっています。
- アジア太平洋および北米市場は、欧州に比べてより安定したファンダメンタルズを示しており、これが過去1年間のパフォーマンスのばらつきの背景となっています。
- 不動産デット全般では、平均すると一桁台半ばから後半の利回りをもたらしています。1
1. コンセンサス・データに基づくインベスコ・リアル・エステートの推測。下記の表のパフォーマンスとは異なります。詳細は図表16をご参照ください。尚、不動産デットのユニバースには、米国REIT優先証券、CMBS、REIT投資適格社債等が含まれます。
![不動産エクイティ証券/デット証券 マーケット・インディケーター:パフォーマンス](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-0-performance.jpg)
![図表1 推定NAVに対する株価プレミアム](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-1.jpg)
平均すると、上場不動産企業の株価は推定正味資産価値(NAV)に対して14%のディスカウントで取引されており、過去平均よりも拡大しています。
![グローバル不動産証券バリュエーション分析](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-2.jpg)
ほとんどの上場不動産企業の株価は推定正味資産価値(NAV)に対して大幅なディスカウントで取引されています。
ディスカウント水準は香港、大陸欧州、英国で最も顕著となっています。
![各国国債の利回りに対するグローバル不動産証券の益回りの上乗せ幅](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-3.jpg)
不動産の投資利回りは、10年国債にプラスの利回りスプレッドを上乗せした水準となっています。
![主要市場のファンダメンタルズ – 北米](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-4-1.jpg)
![主要市場のファンダメンタルズ – 欧州](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-4-2.jpg)
![主要市場のファンダメンタルズ – アジア太平洋地域](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-4-3.jpg)
今後12ヶ月の賃料成長率見通しは、市場と物件タイプによって大きなばらつきを示しています。
北米とアジア太平洋市場が欧州に比べてより安定したファンダメンタルズを示しています。
![図表5 米国REITのFFO(ファンド・フロム・オペレーション)成長率と1株当り配当成長率(2006年~2022年1-3月)](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-5.jpg)
米国REITの配当とファンド・フロム・オペレーション(FFO)の成長は、2022年以降低下していますが、依然としてプラスで推移しています。
![図表6 米国REITの株価/推定NAV](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-6.jpg)
米国REITの株価は、推定NAVと比較して大幅なディスカウント水準で取引されており、過去の平均値より1標準偏差以上低い水準で取引されています。
![図表7 米国REITのセクター別バリュエーション分析(%)](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-7.jpg)
ほとんどの米国不動産セクターが推定NAVに対してディスカウント水準で取引されていますが、とりわけオフィス、ホテル、集合住宅の各セクターでディスカウントが顕著となっています。
![図表8 来期ベースのバリュエーション(PER):S&P 500 と米国REIT](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-8.jpg)
米国不動産証券は、利益対比バリュエーションでは一般株式に対して27%のディスカウント水準のPERで取引されています。
![図表9 欧州上場不動産証券の利益成長](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-9.jpg)
マクロ経済の減速と金融引き締めという環境の中で、欧州の収益成長見通しは依然緩やかに推移しています。
![図表10 欧州上場不動産証券の株価/推定NAV](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-10.jpg)
欧州不動産証券の株価は、現在、推定NAVに対して大幅なディカウント水準で取引されています。
![図表11 来期ベースのバリュエーション(PER):S&P ヨーロッパ350 と欧州上場不動産証券](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-11.jpg)
欧州では、利益対比バリュエーションで不動産証券は一般株式市場を上回る水準で取引されています。
![図表12 アジア太平洋地域の上場不動産証券の利益成長](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-12.jpg)
アジア太平洋地域ではCOVID後の貿易回復の恩恵を受け、収益成長率は一桁台半ばを維持しています。
![図表13 アジア太平洋地域の上場不動産証券の株価/推定NAV](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-13.jpg)
アジア太平洋地域では、株価は推定NAVに対してディスカウント水準で取引されており、長期平均を大きく下回っています。
![図表14 来期ベースのバリュエーション:アジア・パシフィック株式コンポジットとアジア・パシフィック上場不動産証券](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-14.jpg)
アジア太平洋地域では、利益対比バリュエーションで不動産証券は一般株式を上回る水準で取引されています。
![図表 15 様々な米国債券の2022年のトータル・リターン(米ドル建て)](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-15.jpg)
2023年1-3月期では、REIT投資適格社債のトータル・リターンは、CMBSをアウトパフォームしました。
![図表16 様々な米国債券の利回り](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-16.jpg)
不動産債券全般の利回りは、一般的な債券に比べてより魅力的な水準となっています。
![図表17 リスク・フリー・レートに対するREIT利回りのスプレッド](/content/dam/invesco/jp/ja/images/articles/performance-indicator/2023/q1/MI-1Q23-figure-17.jpg)
CMBSや米国REIT優先証券を含む不動産デットのスプレッドは依然として総じて縮小しています。
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