一括発注について
1. 基本的な考え方
当社は、投資信託財産と投資一任契約に係る顧客資産(以下「運用財産」といいます。)の運用において、複数の運用財産間の公平性及び最良執行を目的として、複数の運用財産に係る有価証券の売買注文が同一の売買条件(有価証券の種類および銘柄、売付または買付の別、取引種類ならびに執行価格または価格帯)であり、かつこれらの売買注文が次に掲げる注文のいずれかに該当する場合には、当該複数の売買注文を束ねて発注するいわゆる「一括発注」を行う場合があります。ただし、市場の急変等により一括発注とすることに問題があると判断した場合、および当社の自己勘定における取引については、一括発注としません。
(1) 市場取引開始前(後場を含む) までに発注部門に到達した有価証券の売買注文
(2) 市場取引時間中に発注部門に到達した有価証券の売買注文で、社内規程により発注部門が一括発注として取扱うことが定められているもの
2. 対象となる資産、および取引
一括発注の対象となる資産および取引は、国内の金融商品取引所に上場又は登録されている有価証券の現物取引のみとします。
3. 約定単価
一括発注に適用する約定単価は、一括発注に係る総約定金額を総約定数量で除して算出された平均単価とします。算出された価格に端数が生じる場合は、小数点以下第五位を四捨五入した数値を用います。
4. 約定結果の配分方法
一括発注したものが内出来(総約定数量が総発注数量に満たない場合)となった場合は、以下の配分基準により各口座に配分します。
(1)約定数量の比例配分
下記により算出される数値(ア)とし、売買単位未満の端数が発生した場合は四捨五入により売買単位株数を単位とした約定配分(イ)に調整します。
各口座の注文数量×(総約定数量÷総注文数量)=各口座の約定数量(ア)
(2)残余および不足数量の調整
上記の比例配分の結果、約定配分(イ)の合計が総約定数量と一致しない場合、下記のとおり、各口座の調整数量(各口座につき(イ)から(ア)を減じた値)に応じた調整をします。
①(イ)の合計が総約定数量に満たない場合に発生する残余数量は、調整数量の小さい口座から順に、最低売買単位株数ずつ配分します。
②(イ)の合計が総約定数量を超える場合に発生する不足数量は、調整数量の大きな口座から順に、最低売買単位株数ずつ回収します。
③ ①、②の各場合において調整数量が等しい口座が複数ある場合は、当該複数口座の中からトレーディング・システムが無作為に口座を選択し、調整を行います。
5. 最良執行の基本方針
発注部門は、市場の状況や価格等を総合的に判断した上で最良執行を図り、必要に応じて一括発注について分割して発注を行うことがあります。
6. 社内管理体制
一括発注を実施するにあたっては、社内規程を整備して関係各部門に周知徹底させ、その実施状況をコンプライアンス部門がチェックするものとします。また、運用部門と発注部門の役割を分離し、業務運営の公正性を確保します。