インフレ時代に備えた資産運用
1. インフレが資産に与える影響は?
日本は長期にわたり、物価が上昇しない環境にありました。しかし今後は、世界情勢等の変化に伴い、継続的に物価が上昇する「インフレ時代」になっていくのかもしれません。
インフレになると、モノの値段が上がり相対的にお金の価値が下がるため、現金資産の評価価値はインフレ率分目減りすることになります。
日本銀行が物価安定目標に掲げる2%のインフレが継続すると仮定した場合、現金のまま置いておいた資産の評価価値は、36年目に半減する計算になります。
2. インフレに負けないための資産ポートフォリオ
最近は、モノやサービスの値段が上昇しているという報道を頻繁に目にするようになりました。この流れは今後も続くのではないかと予想されます。
インフレによる資産の目減りを抑えるための方策として、投資によって資産価値の引き上げを図っていくことが、より必要な時代になってきていると考えられます。すでに資産運用をされている投資家においても、インフレ対策を念頭に、あらためて資産ポートフォリオを見直してみてはいかがでしょうか。
物価の上昇とともに価値が上がる傾向にある実物資産の不動産や商品などは、インフレに強い資産と考えられます。ポートフォリオのインフレ耐性を高める対応として、商品、リートなどの実物関連資産や、資源セクターに 関連した株式などへの分散投資を検討してみるのも一案です。
また、円安がもたらす輸入品の値段上昇(インフレ)への対策として、円以外の外貨資産を持つことが有効であると考えられます。長期的なゴールを見据えた資産運用においては、より広い視野を持ち、円安による為替リスク・ヘッジを国レベルではなく、個人レベルで検討し、備える必要があるのではないでしょうか。
2021年、世界のラグジュアリー市場指数は、経済活動の正常化進展などを受けて、2018年来の良好なパフォーマンスとなりました。
カテゴリー別では、ワインと時計の大幅上昇に次いで、コロナ禍の2020年に前年比11%と大きく落ちこんだアートも力強い復活を遂げました。NFT*アートの売り上げ急増は、同年における最も象徴的な変化といえるでしょう。
~話題を集めたオークション
高級車「マクラーレンF1」1995年モデルは、2021年の自動車オークション最高値2,050万米ドル(約23.6億円)で落札、「サクラ・ダイヤモンド」15.81カラットは、2,930万米ドル(約33.7億円)で落札され、パープル・ピンク・ダイヤモンドの新記録を達成しました。
ーレポート画像の風景ー
モナコ公国 リビエラ海岸
世界で最も物価が高く、裕福な国のひとつとして知られるモナコ公国。「モナコ・ヨットショー」やモータースポーツ「F1モナコ・グランプリ」などのイベントが開催され、世界の富裕層を引き付ける高級リゾートの地位を確立してきました。
豪華な街並みのモンテカルロ市街で決勝レースが開催されるF1モナコ・グランプリなどを舞台に、ドライバーズ・チャンピオンの栄光をかけて戦うF1ドライバーの人間模様を描いたアメリカ映画「グラン・プリ」(1966年公開)は、迫力満点のカーアクション映画です。
映画公開当時F1に参戦していたホンダをモデルにした「ヤムラ」チームが登場し、オーナー役として三船敏郎が演じているのも見どころです。